vol.1 紙の種類

サラダ学院 印刷科へようこそ!!

 

こんにちは!初授業、講師のナス美です☆よろしくおねがいします。
ここでは印刷業界に関係することをメインに、毎週1回の授業を行ないます。私以外にも講師がいますので、お楽しみに♪

 

●授業の前に
さてさて、そろそろクリスマスやお正月ですね。
メッセージカードやプレゼント、年賀状の準備は進んでますか?
私はこの間、クリスマス用のメッセージカードを買いに行きました。
とっても可愛い『』でできたカードがたくさん見つかったので、張り切っちゃいました☆
紙って色々あって楽しい!
ということで!
サラダ学院 印刷科 初授業は、印刷業界には欠かせない『紙』についてお勉強したいと思います!
といっても、世界にはモノスゴイ種類の紙があって、残念ながら一つ一つ説明する事はできません。
なので大きな区切りでお勉強していきましょう!

●紙について
まず、紙は大きく分けると、新聞用紙・印刷用紙・情報用紙・包装用紙の4つに分類できます。
今回は、印刷用紙についてお話します。一般的な印刷用紙の原料は化学パルプ、機械パルプなどです。パルプの繊維が絡み合ってできているので、表面はでこぼこしています。
印刷用紙の大まかな区別は、コート材を使って表面のでこぼこを滑らかにした『塗工紙』と、していない『非塗工紙』で分かれています。

◆非塗工紙(コート材無し)
化学パルプと、機械パルプを混ぜた割合で、下記のように分けられます。

・上質紙:化学パルプ配合100%(書籍、教科書など)
・中質紙:化学パルプ配合70%以上(書籍、教科書、文庫本、雑誌の文章のあるページなど)
・下質紙:化学パルプ配合70%未満(雑誌の文章のあるページ、電話帳など)

教科書に使われている紙より、電話帳に使われている紙の方が、目も粗く、白色度も悪いですよね?
それは化学パルプより機械パルプの配合が多いからなんです。

◆塗工紙(コート材有り)
上質紙、中質紙をベースに片面または両面に塗料を塗って、圧力をかけたロールの間を通し光沢を出したもので、塗工量の多いものからアート紙、コート紙、軽量コート紙、微塗工紙と分類されます。

・アート紙:両面の塗工量40g/m2前後(ポスター、高級美術印刷など)
・コート紙:両面の塗工量20~40g/m2(ポスター、カレンダー、カタログなど)
・軽量コート紙:両面の塗工量15g/前後(雑誌の文章のあるページ、カラーページ、チラシなど)
・微塗工紙:両面の塗工量12g/m2以下(チラシなど)

上質紙で、塗工量が多い紙ほど、高級感が出しやすいことがわかります。

●塗工について
塗工の種類は大きく分けて『グロス』『ダル』『マット』の3種類です。

・グロス:表面が一番滑らかで、光沢感がより出やすい
・ダル:インキがのった部分以外の光沢を抑える
・マット:全体的に光沢感を抑える

光沢感が強いと、インキもより鮮やかに見えます。
じゃあ印刷物は全部グロス塗工にしたら良いのでしょうか?
いえいえ、写真を素敵に見せたい時は最適ですが、グロス塗工は光の反射により(表面がツヤツヤすぎて)見る側の目にかかる負担が大きくなるので、文章を中心に見せたい印刷物の場合は向いていません。
ダル系、マット系は鮮やかさは落ちますが、シックに仕上げる事が出来ます。
紙も目的に合わせて選ぶ事が大事なんですねー。
紙の厚さやサイズなどなど、もっともっと色々お話したい事がありますが、それはまた別の機会に…。


ところで、今授業に参加されている方の中で、広告物に関わっている方がいらっしゃいましたら、紙選びにこだわってみてはいかがでしょう?
もちろん紙によって価格は色々違うので、予算をなるべく抑えたい場合、紙も安めにしたい!と多くの方が考えると思います。でも、そこで少し考えてみてください。
多くの人が考えるという事は、逆にそこで差別化が図れるということではないでしょうか?
同じようなデザインのチラシやパンフレットがあったとしたら、紙もこだわっている方が手に取りたくなりませんか?
紙選びに少しこだわって、手に取ってもらえるような広告を作る。
予算は少し増えたとしても、集客率があがる方が大事なのではないでしょうか?

●本日の授業終了
というところで、そろそろ終了時間です。
初授業はいかがでしたか?今回お話できなかったところも含めて、これからも色々紹介していきたいと思います。是非次回も来てくださいね★

●本日の復習
ポスターや、高級美術印刷など、写真を素敵に見せたい時にピッタリな塗工は何でしょう?

1:ダル系
2:非塗工系
3:グロス系

答えは次回に!
またお勉強しましょうね★
お疲れ様でした!

 

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